朋田菜花の「ときには森を抜ける風の音のように」

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音楽に添えて_053 「傷ついたその瞳に」

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アーティスト:Bryan Ferry 曲:Jealous Guy
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「傷ついたその瞳に」 文 朋田菜花





あなたをからかったつもりは少しもないし

傷つけるつもりなどもっとなかったの

ごめんなさいはうまく言えないわ

へそまがりだからじゃなくて

本当にほんとだから

嘘のない気持ちで

こころから

いつも

あなたの

その指先から

生まれおちるものを

見つめていることだけが

私のしあわせだったのになぜ

信じてもらえなかったのかわからない

でも傷つけてしまったことをあがなうため

私はこれからもずっとずっと変わらず

日々の歌を紡いで生きていくこと

あなたと約束したいくつかの

大切な決めごとを守り

変わらぬ私で

居続け

あなたが言う

らしい私でいられる

そんな毎日をすごしていく

それがわたしなりのあなたへの

精一杯のごめんなさいのしるしです






もうあかないあなたのドア

あがないをつみかさねたら

いつかまたあかないのかな

はかないねがいなのかなあ

ああかなしいあがないの歌

あなたにとどいたらその朝

はがねのようなあなたの心

赤い花のようにほどけたら

うつくしく咲いて輝いてね






あがないとははかないねがいのつみかさね

かなしみとはいたみいつくしみいとおしむこと

この胸の痛みがいつかあなたに届くのならばきっと

千年の滝が藍色の滝つぼに流れ落ちるように星は降り

金色の月の光が降り注ぐ輪のような影の中で精霊は舞い

数億光年の彼方からの使徒が携えた未知なる物語が始まる














久しぶりの「音楽に添えて」シリーズの更新です^^
この「Jealous Guy(ジェラス・ガイ)」は、ジョンレノンが1971にアルバム「Imagin(イマジン)」に収録発表した曲。Roxy Musicが81年にレノン追悼のためにカヴァーを発表し、全英チャート1位を獲得しました。
Roxyはサックスやハーモニカなどの入る華やかなサウンドとブライアン・フェリーの独特の世界観のある個性豊かなサウンドが印象的なのですが、この曲では口笛を入れたり‥とのびやかなメロディラインの美しさを生かした素朴なアレンジが逆にとても効いています。原曲のジョンの歌声とはまたちがったブライアン・フェリーの静かに訴えるような大人の深みを持ったヴォーカルが心に残ります。

添えた文は、完全に元の曲の世界を飛び越えて違う世界にいっちゃってます(笑) 描かれているのは人の世の人情の機微。短い小説のような、一人称で語られた物語です。掌サイズの出来事から、遠い宇宙まで。イメージの世界は果てしなく広がっていきます。
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# by forest_poem | 2013-09-19 07:06 | 音楽に添えて

漂泊の森NO.025 「道は終わらない」

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アーティスト:Journey 曲:Separate Ways
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「道は終わらない」  詩 朋田菜花




終わらない雨がないように秋の来ない夏がないように

いつか暗闇には光は射しうつくしいあなたは旅立つ

その翼に力を溜めて大空へと



すべての重力があなたを陥れようとしても

あなたのその輝きのほうがまさっているから



でも忘れないでいて私がここにいたことを

あなたを信じ見送る私がここにいたことを

私たちは地球に生きいつかまたふたたび巡りあう旅人








ロックの名曲中の名曲、ジャーニーのセパレイト・ウェイズ。
この100編を目指す漂泊の森シリーズの四分の一の節目に使わせてもらいました。
すべての道はローマに通ずというように、ここでこそ歴史は作られるのだと信じて待ち続ける者が一番強いのだといまは思えるようになりました。
そう思えるかぎり明日は今日よりももっと素敵な一日になるのだと思います。
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# by forest_poem | 2013-09-18 00:44 | 漂泊の森_短詩綴り

漂泊の森NO.024 「楽園の掟」

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アーティスト:ATB feat Heley 曲:Gravity
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「楽園の掟」 詩 朋田菜花




波にただようように 踊るようにゆれていても

美しい季節のうつろいに ある日めざめても

この地上にいる限り 楽園の掟(おきて)にとらわれている



かぎりないGの束縛は どんなに翼をはばたかせても

浮遊力を奪い 私を地上へとつなぎとめる

おまえなどただの石くれに過ぎないのだと告げるかのように



それでもなにをすべきか なにに生きるべきか

それでもどこをめざすべきか 心にさす光を信じ明日へと










GとはGravity(重力)つまり、地上にいるかぎりわたしたちにかかってくる負荷をさしています。
どんな人にも重力があるし、どんな場所にも重力はあります。
決して逃れることのできない、束縛はだれにでも。
それとどうむきあい、明日へと何を残すのか。
日々さがしつづけていきます。
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# by forest_poem | 2013-09-17 00:05 | 漂泊の森_短詩綴り

漂泊の森NO.023 「さすらう」

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アーティスト:Blackmore's Night 曲:Ocean Gypsy
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「さすらう」 詩 朋田菜花





あの月が水面を照らしているところまで

歩いていきたいの

あそこには 月のしずくが降ってきていて

人魚たちが この海じゅうの悲しみをよせあつめて

ないたり わらったり そしてまた ないたりしている



金色をしているのよ 悲しみのしずくは

悲しいからこそ尊いの美しいの 胸をさすほどに

さすらい続けないとわからないのよ その真実(ほんとう)の意味は










悲しみに出会って、ああなんてつらいと思うのか、それともこれで一つ人の世の悲しみを知ることができたと思うのか。
詩人として生きた定命は、つねに後者のとらえかたであり、それを理解できない周囲の人にはときに奇異にさえうつるかもかもしれませんが。
いつも悲しみについて考えています。
でも、心配しないで^^ちゃんと同じくらい喜びについても考えています。
翳があるから光があるように、悲しみがあるからこそ、光り輝く一瞬が何倍にも感じられるのです。
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# by forest_poem | 2013-09-16 00:32 | 漂泊の森_短詩綴り

漂泊の森NO.022 「墜ちていく」

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アーティスト:schiller & Moya Brennan 曲:Falling
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「墜ちていく」 詩 朋田菜花




どこまでも墜ちていくというのなら

そのさきで待ってうけとめてあげる



そしてさらに手をとってともに墜ちていけばいい

大地の底まで



たどりついた先が どんな場所だったとしても

根をはって大空に腕をひろげて

もういちど地球を一周するヒバリのように

星々の歌をうたうのよ










詩はときに、ロジカルで哲学的です。
そして、詩は時にファンタジックで観念的です。
いいえ、多くの哲学は夢見ることから始まったといっても過言ではないかもしれません。
現に多くの哲学者が、詩をたしなみ作品として残しています。
今日の作品も、論理的でいて不条理に満ちた大切な友人のために。
そして地上のすべての音楽と詩を愛する人のために。
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# by forest_poem | 2013-09-15 00:00 | 漂泊の森_短詩綴り
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創作モード炸裂。ファンタージュの森を生く。


by forest_poem
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