朋田菜花の「ときには森を抜ける風の音のように」

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即興長詩 「月とライオン」

本サイト 森のうた森のこえの詩歌投稿板
サラムーラ詩歌投稿欄に寄稿いただいた
獅子緒さんの詩作品 「錆びた鍵」への返詩として


「月とライオン」





扉はそこにあってすでにそこには無く

月はみえない者たちを解放しおどらせる

夜は海と同じ色のワイングラスに満たされて揺らぎ

星は発砲する泡のようにはじけながら謎の言葉をささやく



濡れた星のしずくをまとったライオンが

突然に天空より降りてきて

沈黙する私の周りをくるくると幾たびもまわりながら

この胸に押し殺していた 戸惑いも苦しみも吸い取って

また再び天に翔け昇っていった



一瞬の出来事に声もなくたたずんでいたが

昨日までの私はもうここには居なくなり

まだそこに天空の扉は存在するのだが

たしかに錆び付いた錠前が掛かっており

どうやってくぐり抜けることができたのかは謎のまま



ただ謎より美しく 沈黙より静かに

秋の月は

金色の光を降り注いでいた

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by forest_poem | 2006-11-11 23:13 | 詩 未分類
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創作モード炸裂。ファンタージュの森を生く。


by forest_poem
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