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Archive 詩集 生命の森にたたずむ午後に -混迷の地平に- より 「暗闇の炎」

    「暗闇の炎」
  



  遥かなる旅路のもとようようたどり着いた

  この海はたゆまざる昏迷の入り江

  この海には時々狐火がともる

  そして、

  明日をめざして進む者は

  しばし道を見失い目の前の幻影に身をやつす




  騙す人がいて

  騙される人がいる



  脅す人がいて

  脅される人がいる



  盗む人がいて

  盗まれる人がいる



  嘲笑う人がいて

  嘲笑われる人がいる



  捨てる人がいて

  捨てられる人がいる



  愚弄する人がいて

  愚弄される人がいる



  傷つける人がいて

  傷つけられる人がいる



  謗る人がいて

  謗られる人がいる



  憎む人がいて

  憎まれる人がいる



  殺す人がいて

  殺される人がいる





  強烈な磁場に方位磁針は狂い回り続け 

  私は大切なものを奪われた

  共にここまで来た同志は、享楽に身を投じ

  めざす場所の地図さえ失くしてしまった


 
  しかし、

  逆境によってより一層 輝く光がここにはある




  生きる人がいて

  生かされる人がいる



  見いだす人がいて

  見いだされる人がいる



  信じる人がいて

  信じられる人がいる



  支える人がいて    

  支えられる人がいる



  守る人がいて

  守られる人がいる



  慕う人がいて

  慕われる人がいる



  育む人がいて

  育まれる人がいる



  癒す人がいて

  癒される人がいる


 
  許す人がいて

  許される人がいる



  愛する人がいて

  愛される人がいる





  暗闇を照らす炎をここに!

  内なる閃光をあかあかと炸裂させ燃焼させよ!


 
  手荷物は捨てよ

  古文書の真偽に幻惑されるな

  東の地平に光るあの星の歌だけをたずさえて

  風の中をまっすぐ進むのだ




by forest_poem | 2006-10-09 23:33 | 詩 未分類

創作モード炸裂。ファンタージュの森を生く。


by 朋田菜花
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